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シルエットを変えてみよう!

以前にもパターン展開の解説をしていますよね。
パンツのサイズを修正するグレーディングや、衿を展開して上衿と地衿を作りました。
今回はシルエットを変えてみましょう。

ご好評いただいている『ちいさなショールカラーのチュニック』は、ほぼストレートなシルエットです。
これにフレアーを入れたらスモックドレスにアレンジできます。
それで、このパターンを使ってフレアーの入れ方を解説してみます。

図Ⅰ
シルエットを変えてみよう!_e0139355_11232887.jpg

服をマチ入りの紙袋に例えてみると図Ⅰのようになります。
パターンと照らし合わせてみると、アームホールによって脇にマチが出来るのがわかります。
パターン上の点線が袋の折り山と同じ位置なのがわかりますね。

フレアーを入れるのに、脇だけで入れようとして、ひたすら脇線を斜めにしもきれいなフレアーは入りません。
ただ脇線がはねるだけだったりします。

図Ⅱ
シルエットを変えてみよう!_e0139355_1123556.jpg

図Ⅱでわかるように、長方形の身頃に台形のマチを入れても「反動が出る」だけで、「フレアー」という効果はなかなか出せません。

脇線でなく、「身頃の適切な位置」にフレアーを入れてあげれば、下の絵のピラミッドのようなきれいなシルエットが出来ます。

では、実際に展開してみましょう。

図Ⅲ
シルエットを変えてみよう!_e0139355_1124149.jpg

まず、補助線(図の赤線)を入れます。
バストラインと垂直に入れますが、この線とアームホールが接するところに入れます。
このチュニックのパターンの場合は、袖付けの合い印の位置にあたります。
前後身頃同様に入れてください。

次に入れるフレアーの分量を決めます。今回はわかりやすく、60㎝としました。
フレアーを入れる場所は、前後の補助線(4カ所)と両脇(2カ所)です。
身頃と脇を2:1の割合で入れますので、身頃は各10㎝、脇は各5㎝に配分します。

この分量をそれぞれ裾で切り開きます。
補助線では、合い印を支点に裾で10㎝開きます。
脇では、アームホールを支点に裾で5㎝開きます。
裾線とアームホールの形を整えたら完成です。
アームホールの形が変形しますが、長さは変わっていないので、袖付けに問題はありません。

使うパターンにどのぐらいフレアーが入っているかは、バストラインを見ればわかります。
今回フレアーを入れてみて、バストラインが直線から変形していくのがわかりましたよね。
パターンに入っているバストラインを見れば、裾にどれだけフレアー、またはダーツ分量が逃げているか推測できます。
その上でフレアーを足してみてください。

このチュニックのパターンはビッグサイズなので、フレアーというよりはサイズを大きくしたようにしか見えないかもしれません。
以前紹介したロングジレをセミフレアーにする、などに効果的だと思います。


よろしければご活用ください。
by see_ya2008 | 2009-09-29 12:42 | about pattern
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