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++ショートPコート:テーラーカラーの展開++

以前ステンカラーのラグランコートを紹介したときに、
上衿の展開のし方を解説しました。
使う生地が厚い場合、上衿の衿腰部分には内回り分をカットし、
上衿部分には外回り分のゆとりをプラスする必要があるということでした。
ステンカラーの場合は、このまま衿付けをすればいいのですが、
テーラーカラーになると身返しにも展開が必要になってきます。

今回は、ショート丈のPコートを作りました。
コートというよりは、テーラーカラーのジャケットかな?
これもパターン通りにカットして縫っただけです。
あらかじめパターンを展開しておけば難しいことなく、きれいに仕上がります。
簡単に図にしてみました。

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衿とともにラペルも自然に折れてくるように、折り返し線にゆとりを入れます。
上衿の展開のし方はステンカラーとほぼ同様です。
さらに衿折れ線で平行に数㎜切り開きます。
身返しには、衿で切り開いた分量と同量をラペルの折り返し線にも入れます。
折り返し線を平行に移動させて入れます。
衿ではさらに外回りにきせ分を足しましたが、ラペルにも衿付け止まりから
ラペルの部分にきせ分を1㎜ほど足し、下の折り返し止まりの位置で自然に
消します。
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最後に元の製図の状態と同じように衿と身返しをつなげ、線のつながりがスムーズか
確認します。よければ縫い代を付けていきます。

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このように展開してあげれば、自然と衿折れ線のところできれいに衿もラペルも
折り返ってきます。
以前も言いましたが、パターンに折り返しの線が入っていることが必須条件です。
日ごろから大事な位置(バストラインやウエストラインなど)はわかるように
入れておくことが大切です。
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by see_ya2008 | 2015-12-14 15:27 | about pattern

++パターンを分析してみよう Ⅲ++

最後に細部のバランスをチェックしてみましょう。
前衿みつを取ったとき、前後のバランスに無理がありました。
前衿みつの方が後ろ衿みつより1㎝広かったことです。
これは、ダーツ分が前衿ぐりに逃げているからです。これを裾に振り替えて逃がし
同じダーツ分を確保しながら前後衿ぐりのバランスを調整します。
前衿みつからバストポイント(前中心から9㎝の点)を通って裾まで直線を引きます。
1㎝広かったので、その1㎝をバストポイントを支点として、衿ぐりでたたみ、裾で
開くという操作をします。
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これは、裾にフレアーを入れるのと同じ効果になります。たたむ分量が多過ぎると
前裾がフレアーで浮きますので、加減が必要になります。
たたんだ前衿ぐりの線はきれいにつなげて引き直します。
次にアームホールをチェックしてみましょう。
前後の身頃を、バストラインを水平に、脇で合わせてみます。
前後の脇線の接点からバストラインと垂直に補助線を引いてみます。
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このパターンの場合、アームホールの前後のバランスが同じです。
人の腕は前に向かって振れて付いていますので、アームホールのくりは前にくれた形が
望ましいはずです。涙の雫が前に向かって落ちる感じです。(イメージ)
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他にも、前後パターンの丈(前はバストがあるので長くなるはず)巾(前より後ろの巾が必要)
など、チェックポイントはまだまだあります。
ノースリーブは袖が付かないとはいえ、アームホールの形や、ダーツ分の処理が出来ていないと
形の悪さだけではなく、着づらいこともあるので難しいです。
うまくいった!と思うパターンがあったら、分析して活用してください。
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by see_ya2008 | 2015-08-28 22:24 | about pattern | Comments(0)

++パターンを分析してみよう Ⅱ++

続きです。
前回と同様に前中心と肩線を延長しておきます。
前中心から肩線に向かって垂直に6.5㎝取ります。これが前衿みつです。
前衿みつで深さ7.5㎝を取ります。前下がりです。
このパターンは、前衿みつから衿ぐりまでの距離が後衿みつから衿ぐりまでより
1㎝長くなっています。前後の衿みつで後ろの方が5㎜長く差が付いているように、
前衿ぐりの方が広くなるのは無理があります。
このパターンのように衿ぐりが広く開いているものは特に前後差がつきます。
後ほどせめて同寸になるように操作しましょう。
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では、基本線を入れていきます。
後身頃の、後中心上で裾からウエスト線までの長さと同寸を、前身頃の前中心上で取ります。
そこから前中心に垂直にパターンの真ん中あたりまでウエスト線を引いておきます。途中までです。
同様にウエスト線からバスト線までの長さと同寸を取り、同様にバスト線を引きます。
バスト線上で、前中心から9㎝の位置からアームホールの底をつなぐ線を引きます。
これが前身頃のバスト線です。左肩上がりに線が折れています。
これは、前身頃にダーツ分が含まれている〈裾に逃がしている)からです。
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最後にバスト線と裾線に平行にウエスト線の残りを入れます。
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基本線が入ったので、全体のバランスを確認出来るようになりました。
次回は、先ほどの衿みつのバランスとアームホールの形などチェックしてみましょう。
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by see_ya2008 | 2015-08-27 23:20 | about pattern

++パターンを分析してみよう Ⅰ++

皆さんはパターンをご自分で設計しますか?
はじめからというのは無理でも、何かを使って、手を加えて設計したりしませんか?
そんな時利用するものに、雑誌などの付属の型紙を使いませんか?
それを、ただアウトラインを写して使うのではなく、まず分析をして、バランスを確認してから使ってみましょう。
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こんな線の中から、ノースリーブのブラウスを選んでみました。
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まず、後身頃にすべての基準となる第七頸椎の位置を探してみます。
後中心と肩線を延長します。後中心から肩線に向かって垂直に7cm取ります。これが後ろ衿みつです。後中心で深さ2.5cmを取ります。後ろ下がりです。この2.5cm位置が後ろ衿ぐりのグリグリ、第七頸椎の位置です。
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ここから38㎝(背丈)を裾に向かって取ります。身長156cm位のウエスト位置になります。この位置から垂直に引いた線がウエスト線になります。
ウエスト線と平行に、アームホールの底の位置を通る線を引きます。これがこのパターンのバスト線になります。
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バスト線、ウエスト線、裾が平行になりましたが、このバランスが前身頃も同様になるはずです。
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次回は前身頃を分析してみます。
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by see_ya2008 | 2015-08-26 22:14 | about pattern | Comments(0)

++衿は知りたい? Ⅲ++

前回衿の外回りで6mmずつ開きました。
この時の衿の傾斜は、ステンカラーのコートなどに使える傾斜でした。

今回はもう少し開いて、傾斜を付けてみましょう。
同様に補助線で10mmずつ開きます。
衿付け止まりの位置で5mm衿腰分を足し、全体的に自然なカーブでつなげます。
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出来上がった衿を前身ごろに重ねてみると、こんな感じになります。
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より首から離れて丸みのある衿折れ線になります。
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この場合の後中心の衿巾は、衿腰部分が28mmで、上衿部分が42mmになりました。

このように開く分量を増やして、よりフラットな衿を作ることが出来ますが、
元の衿の衿ぐりの形が出来上がった衿と合うか、確認した方がいいと思います。
というのは、今回衿の外回りを開くという作業をしましたが、実際の設計ははじめに衿ぐりと
衿の傾斜を決めて製図していきます。
今回は使ったシャツカラーと、作りたい衿の傾斜(角度)の差を、外回りで開いて表現して
みました。
なので、開く分量は使う衿によって違ってきます。いつでも6mm、10mmというわけでは
ありませんので加減して試してみてください。。
また、フラットな衿にすると、衿が首から離れていきます。
首に沿っていて衿巾の広い衿にしたい場合は衿腰を三日月型の衿腰に切り替えるといいです。
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by see_ya2008 | 2015-07-04 20:20 | about pattern | Comments(0)

++衿は知りたい? Ⅱ++

衿の展開のし方の続きです。

シャツカラーを用意して、補助線を入れました。
肩線との合印の前後2㎝のところに入れた線の衿付け側を支点とし、
衿の外回りで6mmずつ開きます。
支点となったところが「くの字」に変形するので、衿付止まりの位置で
衿腰分4mmを足し、全体を自然なカーブでつなげます。
衿の外回りも自然につなげて修正します。
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前身ごろと重ねるとこんな感じになります。
衿の中央辺りから後ろに倒れてきます。
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後ろ中心の衿巾は7cmで、展開前は、衿腰部分が33mm、上衿部分が37mmでした。
6mmずつ展開した場合、衿腰部分が30mm、上衿部分が40mmになりました。
衿の外回りが甘くなった分、衿腰が低くなり、後ろ中心の衿巾が広くなった結果です。

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首に沿っていた衿が首から離れてカーブを描いてきました。
ステンカラーのコートなど、このくらいの倒しでいけるかと思います。
お持ちのコートのパターンの衿がからい衿だったら、こんな感じに展開してみてください。

次回もう少し倒してみましょう。
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by see_ya2008 | 2015-06-30 10:52 | about pattern

+++皆さん、衿は知りたい? Ⅰ+++

なんと、2年ぶりの更新です!
もう更新はないのか?と思われていたのでは。
それにもかかわらず、日に何人もの方にのぞきに来ていただいていました。
ありがたいことです。

その中でも、衿に関してのページが多く見られていたので、『衿 第2弾』
にしてみました
シャツカラーを使って、衿を甘く展開してみようと思います。

シャツカラーのように、首にピッタリ沿うのを『からい』と表現したりします。
逆に首から離れて衿の外回りがカーブしたやわらかい衿を『甘い』と表現します。
ここでは、衿の外回りにカーブを付け、甘くなる様に展開していきます。

シャツカラーは一般的に、衿折れ線から下側の衿腰部分と上側の上衿部分の巾が
ほぼ同じくらいの長さです。
衿ぐりに付けると、2つに折れて首に沿う感じです。

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展開に使う衿のパターンを準備してみましょう。
シャツカラーは衿折れ線の入ったものを使います。
肩線との合印を入れます。
衿と前身ごろを製図の状態に合わせてみるとこんな感じになります。

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肩線との合印を挟んで前後2㎝の位置に補助線を入れます。
この2か所から衿の外回りと直角に交わるように引きます。
この衿を使って次回展開してみましょう。
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by see_ya2008 | 2015-06-28 06:56 | about pattern

シルエットを変えてみよう!

以前にもパターン展開の解説をしていますよね。
パンツのサイズを修正するグレーディングや、衿を展開して上衿と地衿を作りました。
今回はシルエットを変えてみましょう。

ご好評いただいている『ちいさなショールカラーのチュニック』は、ほぼストレートなシルエットです。
これにフレアーを入れたらスモックドレスにアレンジできます。
それで、このパターンを使ってフレアーの入れ方を解説してみます。

図Ⅰ
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服をマチ入りの紙袋に例えてみると図Ⅰのようになります。
パターンと照らし合わせてみると、アームホールによって脇にマチが出来るのがわかります。
パターン上の点線が袋の折り山と同じ位置なのがわかりますね。

フレアーを入れるのに、脇だけで入れようとして、ひたすら脇線を斜めにしもきれいなフレアーは入りません。
ただ脇線がはねるだけだったりします。

図Ⅱ
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図Ⅱでわかるように、長方形の身頃に台形のマチを入れても「反動が出る」だけで、「フレアー」という効果はなかなか出せません。

脇線でなく、「身頃の適切な位置」にフレアーを入れてあげれば、下の絵のピラミッドのようなきれいなシルエットが出来ます。

では、実際に展開してみましょう。

図Ⅲ
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まず、補助線(図の赤線)を入れます。
バストラインと垂直に入れますが、この線とアームホールが接するところに入れます。
このチュニックのパターンの場合は、袖付けの合い印の位置にあたります。
前後身頃同様に入れてください。

次に入れるフレアーの分量を決めます。今回はわかりやすく、60㎝としました。
フレアーを入れる場所は、前後の補助線(4カ所)と両脇(2カ所)です。
身頃と脇を2:1の割合で入れますので、身頃は各10㎝、脇は各5㎝に配分します。

この分量をそれぞれ裾で切り開きます。
補助線では、合い印を支点に裾で10㎝開きます。
脇では、アームホールを支点に裾で5㎝開きます。
裾線とアームホールの形を整えたら完成です。
アームホールの形が変形しますが、長さは変わっていないので、袖付けに問題はありません。

使うパターンにどのぐらいフレアーが入っているかは、バストラインを見ればわかります。
今回フレアーを入れてみて、バストラインが直線から変形していくのがわかりましたよね。
パターンに入っているバストラインを見れば、裾にどれだけフレアー、またはダーツ分量が逃げているか推測できます。
その上でフレアーを足してみてください。

このチュニックのパターンはビッグサイズなので、フレアーというよりはサイズを大きくしたようにしか見えないかもしれません。
以前紹介したロングジレをセミフレアーにする、などに効果的だと思います。


よろしければご活用ください。
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by see_ya2008 | 2009-09-29 12:42 | about pattern

作ってみよ~  完結編

はじめに、前回取っていなかった袖のサイズ取りと製図をしましょう。


定規などを使って、袖を水平、垂直にセットします。まず、袖丈と袖口巾を測りましょう。
袖山の頂点から袖口までの一番長いところが『袖丈』です。
裾の部分が『袖口巾』です。
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袖口の定規をそのまま平行に袖下まで上げて『袖巾』を測ります。
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この袖巾の線から袖口までの、袖下の長さを測ります。
袖丈-袖下の長さ=袖山の高さ、になります。
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身頃と同様に製図をします。袖下の補助線を入れておきましょう。
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出来上がった製図の上にTシャツを乗せます。地の目を見て、形を整えて置いてください。シャツの中心がわかるようにピンなどで印をつけておくとより正確に置けます。
製図に脇線や裾線などのアウトラインを写し取ります。スケッチのように薄く描いておいて、後で清書するつもりぐらいに写してください。
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衿ぐりや袖ぐりなどは写し取った後、補助線の中にバランスよく収まっているか確認してください。
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前衿ぐりや袖ぐりなど、アウトラインが取れないような箇所は、ルレットを使うなどして、なんとか抜き取ってください!
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最後に、袖ぐりの長さと袖山の長さが合っているか(袖山の方が多少短くてもよい)確認しましょう。
線をきれいに修正したらトレースでパーツごとに抜き取ってください。
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ねっ!Tシャツのパターンぐらいならかんたんに作れちゃうでしょ。
ポイントをおさえれば元の形、サイズとほぼ同じものが作れます、チャレンジしてみてくださいね。
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by see_ya2008 | 2009-01-26 14:12 | about pattern | Comments(0)

作ってみよ~  つづきⅠ

先日サイズ取りをしましたね。今回はそのサイズをもとに製図をしてみます。
前回袖のサイズを取っていなかったので、袖は次回まとめて作りましょう。

パターンは普通半身で作ります。前後の身頃が入るクラフト紙を用意するのですが、前回申し上げたようにカットソーのパターンは平面的で、ニットの「伸びる」という特性を利用して単純化できます。今回は前後身頃を同時に製図するので、半身分あればいいです。
これは、『最も単純な作り方』です。布帛のパターンの場合前後のバランス、線の形が同じということはありえません。人体のバランス、動作による運動量を考えても、同じはずがないのです。ですから、布帛で作る服にはこの作り方を利用しないでくださいね。

まず、基本線をひきましょう。水平、垂直にひいていきます。
着丈をひき、下に1/2裾巾、上に1/2肩巾をひきます。
裾から脇丈を測り上げて袖下の位置を決め1/2胸巾をひきます。
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次に補助線を入れます。
肩巾を取った線上に1/2天巾を取ります。
着丈の線上に前下がり、後ろ下がりを取ります。
それぞれの巾と下がりを結んで四角く囲っておきます。
袖下から1/2肩巾に向かってアームホールを測り上げます。この点と天巾を結ぶと肩線になります。
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囲み式製図の案内線のようになりましたね。
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次回は同様に袖を作ります。
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by see_ya2008 | 2009-01-23 11:16 | about pattern